因数分解

  式と因数

式の展開では、\((x+1)\) と \((x+2)\) を掛けると \(x^2+3x+2\) になることや、 \((a+b)\) と \((a-b)\) を掛けると \(a^2-b^2\) になることを学んだ。また素因数分解では、すべての数(素数を除く)は、他の数の掛け算で作れることを学んだ。たとえば \(72\) は

$$72=7\times 8$$

で作ることができる。このとき、\(72\) を作る素(もと)となっている \(7\) や \(8\) のことを 因数 、数を因数の積の形に分解することを 因数分解 と呼び、特に、素数の積の形にまで(徹底的に)分解することを 素因数分解 と呼んだのだった。

以上の学んだこと2つを合わせて考えると、次のような疑問が浮かんでくる。

\((a+b)\) と \((a-b)\) を掛けると \(a^2-b^2\) になる
ということは、つまり、
\((a+b)\) と \((a-b)\) は \(a^2-b^2\) の因数なのか?

因数分解の対象を数だけに限定するのではなく、式についても、「どんなものを掛け算してできているのか」と考えようというわけだ。これから勉強していく因数分解は、そんな「式の因数分解」の話だ。

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